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機械で再生できる身体

投稿日時:2017-08-10 14:27:15

最近、快進撃が続いている機械のひとつとして3Dプリンターがあげられます。割と最近になって急に表舞台に姿を現したように思えますが、3Dプリンター自体は1990年代にはすでに存在していました。非常に高額だった3Dプリンターが、中小企業や個人でも手の届く範囲の価格帯のモデルが出始めたことで、その技術を誰もが享受できる可能性を得たのです。

安価で手ごろになった3Dプリンターが革命を起こしたもののひとつとして、義肢技術があります。今まで、義肢は非常に高価なものであり、しかも定期的な買い替えやメンテナンスも必要になるために、コスト負担の大きいものでした。それが3Dプリンターの普及によって、安価にパーツを作ることができるようになり、義肢の大幅なコストダウンが実現したのです。

それだけではなく、3Dプリンターによる義肢の価格破壊は「筋電義手」の発展にもつながっています。筋電義手とは、筋肉の動きによって生じる微弱な電気をセンサーで読み取り、コンピューターで制御し、義手の指を自力で動かすことができる技術です。不慮の事故や病気などで腕を失った方が、自分の遺志で動かせる手を手に入れることができるのです。しかも、その値段はかつての不便な義手よりも安いのです。

3Dプリンターによる義肢装具技術は、義肢の見た目の改善にも役立っています。服の外から見て目立たないように、ということを重視していたかつての義肢とは違い、今の義肢は動かすこともできれば、見た目も未来的で、洗練されたフォルムを誇っています。

まだまだ技術課題は多くのこされているかと思いますが、今後発展していけば、いつか義肢装具を使っても健常者と同様に今までと変わらぬ生活ができる日が来るようになるかもしれません。

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